収益を生まない施設

このまま所有し続ければ、そのコスト負担は大きく、長期間にわたる。単位が間違っているのではないかと疑いたくなる金額で、驚かれる読者も多いかもしれない。収益を生まない施設や利用価値のないものなどは、経済的な価値はゼロかマイナスである。そんな不動産はますます換金できなくなっていく。利用していない、あるいは利用する予定もない不動産がもしあれば、早めに換金しておくことをお勧めしたい。バブル崩壊後、今日に至るまでの不動産市場の変化に大きな影響を与えたものは、「超低金利政策」と「長引く不況」であり、これらを抜きにバブル崩壊後の不動産市況は語れない。まず、大都市圏では九四年以降の新築マンションのブームが起きた。日本の都市圏で数多くのマンションが林立し、不況と言われるなかで、なぜマンションが売れるのかと不思議に思う人も多くいた。この異常な現象を引き起こしたのは、世界でも珍しく、なおかつ歴史的に見ても数少ない日本の超低金利である。最近では、この超低金利を嫌って、手元資金である預金を解約して、高い利回りのとれる不動産に投資する人が増えており、不動産投資は堅調な動きを示している一方では、失業率の上昇、所得の低下などにより、個人破産の件数は高水準になっており、不動産の「競売市場」は拡大し、市場で大きな存在となっている。不動産市況は、金融情勢に左右される。不動産と金融との関係はコインの表と裏の関係だ。